あなたは、手持ちのカーディガンやセーターがゆるすぎて「もうひとつ下のサイズに小さくしたい」と思うことはありませんか?
また、既製品でサイズ直しする(大きいサイズを小さくする)のは手間やコストがかかるため、「自分で縮める(サイズダウンする)」方法に興味を持つ人も多いでしょう。
さらに、売れゆきのよいアイテムの場合、自分の欲しいサイズの商品が手に入らないことは皆さんも経験があるのではないでしょうか?
そんな時、ワンサイズ大きい商品を買って、なんとか小さくする方法はないものか? とお考えの方もいらっしゃるのではないかと思います。
でも、「乾燥機を使って縮ませる」方法は比較的手軽にできそうに思えますが、素材や編み目、仕上がりのムラや型崩れなど、さまざまな注意点があります。
この記事では、「大きいカーディガン(セーター)を小さくする方法」を中心に、乾燥機を使った縮め方、失敗を防ぐための注意点、さらに乾燥機以外の方法まで詳しくご紹介します。
また、縮めすぎてしまった場合の対処法や、縮ませた後のケア方法についてもご紹介していますので、ご参考にしてみてください。
今回は、実際に大きいカーディガンやセーターを乾燥機でサイズを小さくした方法(S → XSサイズ)をご紹介します。
(1) 大きいカーディガン(セーター)を乾燥機で小さくする方法
この、”乾燥機で大きいサイズを小さくする方法”は、もしかすると失敗するかもしれませんので、あくまでも自己責任でお願いします。
私自身も、”もしかしたら失敗するかもしれない”と思いながら、チャレンジした方法です^^
Uniqlo U (ユニクロユー) 2021年 SS(春夏)コレクションをWEBで眺めていたら、店頭で見たときはスルーしていたのですが、なんだか欲しくなってしまいました^^
昨年の 「Uniqlo U (ユニクロユー)2020年 SS(春夏)コレクション」から「+J 2020年 FW(秋冬)コレクション」 と買い物をし続けていたので、お買い物は控えようと思ったのに(笑)
欲しくなったアイテムは、 Uniqlo U (ユニクロユー) 「ラグランVネックカーディガン(長袖)」です。



発売と同時にサイズがなくなったかは不明ですが、ユニクロレビューをされているMBさんの影響もあるかもしれませんが、マイサイズの「XSサイズ」は完売になっていました。
慌てて店頭在庫をチェックすると、「Sサイズ」はあり、無事GET出来ました。
当初から、XSサイズは手に入らないけれども ”Sサイズを小さくすれば” と考えていました。
(2) 素材を確認

素材は、「65% ポリエステル,35% 綿」です。
縮む素材として期待できる素材は、「35% 綿」です。
ポリエステルは、縮む素材としては期待できません。
というのが、私の直感です^^
ということは、全体の素材の「35% 綿」で縮ませなくてはならない、ということになります。
今回、縮ませたい程度は Sサイズでユルユルだったので、XSサイズまで縮ませてビチビチが目標です。
この商品の生地の織方が、畦織のように畝になっていて、素材が「65% ポリエステル,35% 綿」の混紡なので、お湯や乾燥機などの熱を加えて生地がどう変化するのかが、心配です。
最悪の結果は、生地がいびつにヨレてしまうかも? という事でした。
もし、最悪の結果になってしまったら、一応、対処法として考えている方法もあります。
そうなってしまったら、その時に試してみようと思いますが、それは後で考えてみることにしました。
(3) 洗濯表示を確認
とりあえず、その商品の取り扱い注意事項についてチェックしておきます。
ほとんどの商品には、この取り扱い注意事項のタグが付いています。
メンズのアイテムならば、左の内側に付いています。
今回の 「ラグランVネックカーディガン(長袖)」 の取り扱い注意事項は↓(下)のようになっていました。

左側のマークから一つ一つ見て確認していきます。
1)洗濯の仕方

液温は40℃を限度とし、手洗いができる
2)漂泊の仕方

酸素系漂白剤の使用はできるが、塩素系漂白剤の使用禁止
3)乾燥の仕方
① タンブル乾燥

タンブル乾燥禁止
② 自然乾燥

日陰の平干しがよい
4)アイロンのかけ方

底面温度150℃を限度としてアイロン仕上げができる
5)クリーニングの種類
① ドライクリーニング

パークロロエチレン及び石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる
※ 洗濯表示の詳細は、(↓)こちらのサイト様からの引用です。
引用 : お洋服を長くご愛用頂くために
ここで問題なのは、「タンブル乾燥禁止」です。
「タンブル乾燥」とは、乾燥機の中で洗濯ものを回転させながら温風で乾燥させる方法です。
今回は、当初からメインでコインランドリー(自宅に乾燥機がないので)を活用して乾燥させるつもりでいました。
シャツなどは、ハンガーにかけて吊るして下から温風を当てる方法が可能ですが、
セーターの場合は、濡れた状態でハンガーにかけて吊るしてしまうと、縮めようとしているのに、逆に水分の重さで伸びてしまいます。
なので、乾燥させる方法としては、取り扱い注意事項に反してますが、乾燥機で乾燥させてみます。
今回、一番気になってドキドキしながら試したことが、この乾燥機による高温の乾燥です。
(4) 縮ませることで気になった2つのこと
1)素材
素材は、「65% ポリエステル,35% 綿」の混紡素材です。
「65% ポリエステル」の素材が、お湯や乾燥機の高温で生地がヨレてしまわないか?
2)乾燥方法
取り扱い注意事項には、「タンブル乾燥禁止」と表示されてあります。
高温の乾燥機で乾燥することで、生地がヨレてしまわないか?
です。
これは、やってみないと分からないので、とにかく”サイズを小さくしたい”という気持ちが抑えられませんでした(笑)
(5)大きいサイズを 小さくする手順
1)お湯に漬ける
取り扱い注意事項のタグには、「1)洗濯の仕方で、液温は40℃を限度とし、手洗いができる」とありました。
ということは、商品を型崩れしないようにするためには、洗濯する際に液温を”40℃を超えないで”保てるということだと思います。
今回は、わざと縮ませるので、”40℃を超えて”60℃~75℃くらいの水温で1時間ほど浸水させてみました。
商品が全て浸かるように大きめのバケツにたっぷりのお湯で浸水させます。
1時間後に気になるヨレを見てみましたが、ヨレはなく、ホッとしました^^
2)脱水
洗濯機の脱水で軽く水分を飛ばします。
完全に水分を飛ばした方が乾燥機にかけた時に時間を短めにできますが、水分と一緒に温風で生地を縮ませるのが目的なので軽く脱水します。
3)乾燥機にかける
自宅に乾燥機がないので、近所のコインランドリーで乾燥機にかけます。
「高温」で「1時間」位です。
型崩れが心配なときは、ネットに入れて乾燥機にかけますが、その分、乾燥させるために余計に時間がかかり、完全に乾かすのに「1時間」ではまだ完全に乾いていなくて、さらに「20分」追加しました。
乾燥機にかける洗濯物が単品の場合は、ネットに入れなくても大丈夫と思います。
複数の洗濯物を乾燥機にかけるのであれば、ネットに入れたほうがいいかもしれません。
洗濯物が絡んでしまう事を防ぐためです。
あとは、素材違いの洗濯物だったり、色移りも心配なので安全策としてネットに入れたほうがいいと思います。
この辺は、経験ですね。
因みに、過去に失敗したことがあるので、別の記事でご紹介しようと思います。
(6) 小さくする方法で試してみた結果
結果的に、サイズを小さくすることに成功しました!
Sサイズ→ XSサイズ 位に大きいサイズを小さくすることが出来ました。
下の表(↓)は製品の規格サイズです。

下の表(↓)は、乾燥前と乾燥後の実際に計った数値です。
乾燥前 | 乾燥後 | 縮み | |
着丈 | 62 | 56 | ー6 |
胸囲 | 48 | 42 | ー6 |
裄丈(左) | 79 | 74 | ー5 |
裄丈(右) | 77 | 73.5 | ー3.5 |
裄丈の左右で縮み具合に差異がありますが、乾燥後の実寸は、0.5㎝なので、そんなに気にしなくてもいいでしょう。
乾燥仕立てなら、少し引っ張れば伸びると思います。


乾燥機にかける前に実寸を測ってみましたが、規格サイズよりも大きめになっていて、おそらく店頭で他のお客様が試着されたときに伸びてしまったのではないかと推測されます。
因みに、商品を購入する前に店頭で試着してみると、右袖と左袖の長さが違っていて左袖の方が長くなっていました。
この商品は、乱暴に扱うとすぐ伸びてしまう、という事ですね^^
サイズ的には、かなり小さめにしたいと思っていたので、結果的に規格サイズの「XSサイズ」よりも小さくできたので大満足です^^
なぜカーディガンやセーターは縮むのか?
縮むメカニズム
カーディガンやセーターの素材に多く使われているウールやコットンは、熱や摩擦、水分によって繊維同士が絡み合い、密度が高まることで小さくなります。
特にウールは「フェルト化」という現象が起こりやすく、乾燥機の高温や回転によってサイズが一気に縮むのです。
縮みにくい素材
一方で、アクリルやポリエステルといった合成繊維は縮みにくい特徴があります。
熱によって変形することはあっても、ウールのように劇的にサイズが変わるわけではありません。
そのため、素材ごとの特性を理解することが大切です。
大きいカーディガン(セーター)を乾燥機で小さくする方法
ステップ1:洗濯で繊維を柔らかくする
まずは通常通りに洗濯します。縮ませたい場合は30〜40℃程度のぬるま湯を使うと効果的です。
お湯の温度が高すぎると急激に縮んで繊維が硬くなるので注意してください。
ステップ2:乾燥機にかける
洗った後は乾燥機に投入します。高温設定だと強く縮みますが、生地を傷めやすいので最初は中温から試すのが安全です。
時間は30分〜60分が目安ですが、途中でサイズを確認するのが成功のコツです。
ステップ3:サイズを確認
乾燥後に取り出してサイズをチェックしましょう。
まだ大きい場合は再度乾燥機にかけて調整可能ですが、やりすぎると着られないほど縮むリスクがあるため少しずつ調整することが重要です。
乾燥機で縮めるときの注意点
縮みすぎのリスク
特にウール素材は、思った以上に一気に縮んでしまうことがあります。
「ジャストサイズで止めたい」と考えてもコントロールが難しいため、必ず途中で取り出して確認しましょう。
生地の傷み
乾燥機の熱と摩擦によって毛玉ができたり、繊維が硬くなることがあります。風合いや柔らかさを保ちたい場合は、完全に乾燥機だけに頼らず、部分的なスチーム処理も検討しましょう。
洗濯表示の確認
ブランド品やデリケートなニットは乾燥機不可の場合があります。
必ず洗濯表示を確認してから行いましょう。
乾燥機以外の「服を小さくする方法」
お湯につけて自然乾燥
40〜50℃程度のお湯に20〜30分浸け、その後自然乾燥させると緩やかに縮みます。
乾燥機より穏やかな方法で、失敗が少ないのが特徴です。
アイロンのスチームを利用
アイロンの蒸気を浮かせながら当てると、熱と水分によって繊維が収縮します。乾燥機に比べて部分的に調整できるので便利です。
熱風ドライヤーを活用
乾燥機がない場合は、ドライヤーの熱風を近距離から当てる方法も有効です。小さな部分を縮めたいときに適しています。
縮めすぎてしまったときのリカバリー方法
コンディショナーを使った伸ばし方
ぬるま湯に髪用コンディショナーを溶かし、縮んだセーターを浸して優しく伸ばすと、繊維が柔らかくなり元のサイズに近づけることができます。
平干しで形を整える
縮んだ後は平干しで形を整えながら乾かすと、ある程度サイズ感を調整できます。
縮ませた後のケア方法
縮めたカーディガンやセーターは、繊維が密に絡んでいるため、風合いが変わりやすく硬くなりがちです。以下のケアを取り入れると長持ちします。
- 柔軟剤で洗って繊維を柔らかく保つ
- 着用後は洋服ブラシで毛並みを整える
- 毛玉が出たら専用リムーバーで早めに取り除く
- 保管は通気性のよい場所で防虫剤を活用
大きい服を小さくしたいときの素材別のポイント
ウール素材
縮みやすいため初心者でもサイズ調整がしやすい。ただし一気に縮むため注意が必要。
コットン素材
比較的縮みにくいが、お湯洗いと乾燥機を併用すると調整可能。複数回繰り返すと効果的。
アクリルやポリエステル
縮みにくい素材。熱で変形はするが、サイズダウンは期待しにくい。
まとめ|大きいカーディガンやセーターを自分サイズに縮める
「大きいカーディガン(セーター)小さくする方法」は、乾燥機を使うのが最も効果的ですが、縮みすぎのリスクがあるため少しずつ試すことが大切です。
お湯につける方法やスチームを使った方法も組み合わせると、より安全にサイズ調整ができます。
セーターを縮める際は、素材の特性を理解し、途中で確認しながら進めることが成功のポイントです。
縮めすぎたときのリカバリー方法も覚えておけば安心です。
お気に入りの服を長く快適に着られるよう、正しい方法で実践してみてください。