専門的なファッションカラーコーディネイトのパターンとは?

カラーコーディネイトパターン

カラー(色)の種類として「明度」「色相」「彩度」などがありますが、ファッションカラーコーディネイトでは、様々なカラーコーディネイトパターンがあります。

色々なカラーコーディネイトパターンを知っておくことで、ファッションコーディネイトに役立つかもしれません。

ご興味がありましたら、ご覧ください。

はじめに

衣服の着装における色彩は、単色で用いられることは少なく、多くの場合は、「2色以上」を組み合わせられて用いられています。

これらの配色は、用いる色彩の面積によってイメージが大きく異なってきます。


カラーコーディネイトにおいては、一般的に最も大きな面積を占める色を「ベースカラー」といいます。


「ベースカラー」と比較的色調を合わせた同系色や類似色を「ドミナントカラー」といいます。


「ドミナントカラー」に次ぐ面積に用いるアソートカラーは、「ベースカラー」や「ドミナントカラー」の同系、類似、対照など幅広く用いることが出来ます。

そして、その配色関係が全体のイメージを大きく左右します。


また、「アクセントカラー」は、最も小さな面積に用いられる色彩で、全体の色調を引き締めて、視点を集中させる目的があり、多くの場合、目立つ色彩が用いられます。


基本的なカラーコーディネイトパターン


ドミナント配色

ドミナントとは、「支配する」という意味で、多色配色の場合に統一感を与える配色技法です。

色相を同系にして、トーン(明度と彩度)に変化をつける配色を「ドミナントカラー配色」といいます。

また、トーンを同一にして、色相に変化をつける配色を「ドミナントトーン配色」といいます。


トーン・オン・トーン

「トーンを重ねる」という意味で、2色以上の配色において、色相は同系色で明度差を大きくとった配色です。

統一感があり、落ち着いた印象ですが、明度差があるために明快な印象となります。


トーン・イン・トーン

「トーンの中で」と意味で、色相は自由に選択できますが、トーンは同一か、類似を用います。

同じ色調でまとめる配色方法であるため、イメージを強調しやすくなります。


トーナル配色

中明度、中彩度の中間色をコーディネイトした配色で、穏やかで落ち着いたイメージを与える配色です。


カマイユ配色

カマイユとは、わずかな色調の変化で描く「単彩画法」のことをいいます。

配色としては色相、トーンとも微妙にしか差のない色を組み合わせて、遠くから見ると単色に見える配色をいいます。


また、カマイユとよく似た配色に「フォカマイユ」というのがあります。

フォ(faux)は「偽りの」という意味で、カマイユ配色よりは、微妙に色のズレがある配色のことをいいます。


トリコロール、ビコロール

トリ(tri)は「3」という意味で、コロールは「カラー」であることから、コントラストの強い3色配色のことを「トリコロール配色」といいます。

フランスやイタリアの国旗は、その代表的配色です。

また、ビ(bi)は「2」という意味で、ビコロールはコントラストの強い2色配合のことをいいます。

日本の国旗もその一例です。


ファッションイメージの分類とカラーコーディネイト


代表的なファッションイメージのポジショニングマップを示しました。

ここでは、主に色彩のついて取り上げます。


ロマンティック

少女のようなかわいらしいイメージからペールトーン、ライトトーンなどが多く、ピンクやクリームなどのパステルカラーが多用されます。


マニッシュ

男性っぽいイメージからネイビーブルーなどの寒色系のダークカラーが多く用いられます。


エスニック

素朴で土着的なイメージから赤などの暖色系のディープトーンやダルトーンの色調が多用されます。


モダン

現代的なイメージから白、黒、グレイや寒色系が中心で、色調はグレイッシュトーンや無彩色です、

アクセントカラーにコントラストのきいた配色を用います。


カントリー

田園的なイメージからアースカラーを中心としたナチュラルカラーが用いられます。


ソフィスティケート

洗練されたイメージから黒やグレイ、ベージュなどを使用します。


アクティブ

活動的なイメージから鮮やかなビビットカラーやコントラストのあるカラーが多用されます。


エレガント

上品で優雅なイメージからグレイを帯びたピンクやパープルなどが多用されます。